こんばんは
最近投稿が不安定ですがあしからず。いつもどーりやる気が無いだけです(あかんがな…汗)
さて本日は小ネタをお送りしませう。
と言うかこの日の撮影記事が大して面白くないと悟ったので撮影の合間に行った場所の記事を書こうと言う事に。
小田急向ヶ丘遊園駅より徒歩15分ほどの生田緑地に行ってきました。自然豊かなところです。
此処には2両の鉄道車両が保存されています。
まずは懐かしの旧客、スハ42-2047です。
戦前から製造されていた(そして昨年約半世紀のブランクを挟んで製造された?)一般型客車オハ35形に改良を加え1948年から50年に欠けて製造されたグループです。
従来車と比較して車端部の絞りが無くなり台車も新型台車に変更されるなどの特徴があります。
生田緑地に保存されているスハ42-2047は、1985年に水戸機関区で廃車となり同年中に生田緑地に搬入されています。オハ35系列には動態・静態保存で多くが現存しますが、スハ42形の現存は生田緑地のみとなっているようです。
なつかしの旧形客車。華々しい活躍をした機関車やブルートレインは引退後様々な場所に貰われて行きますが、比較的地味な存在である旧形客車は人知れず姿を消してしまう事が多いです。かつての「鈍行列車」の雰囲気を現代に伝える貴重な遺産であります。
整備がきちんと行き届いているようで非常に状態もいいです。大切にしませう。
妻面。
かつて北陸などを闊歩した419・715系が「食パン電車」と呼ばれましたが、コレも雨どいが側面に突き出ており丸屋根も相まって食パンのように見えます。貫通路は鉄板で溶接されているようです。
妻面には3つの銘板が取り付けられています。
先ずは「日本国有鉄道」のプレート。
分割民営化より30年。国鉄時代に製造・運用された車両も近年次々と引退し、駅や設備も改築・整備で当時の物は少なくなっていき、徐々に「国鉄」の面影が薄れていきます。30年と言う時の長さを感じます(尚書き手はバリバリの平成世代である。念のため)。
お次は「東京 日本車両昭和23年」のプレート。製造された時の物ですね。
1948年は終戦からまだ3年で旅客需要が爆発的に増えていた時代です。
東京日本車両とはかつて東北本線蕨駅至近に存在した日本車両東京支店で、1970年代初頭まで主に首都圏で運航される車両の製造を行っていました。現在でもごくわずかが現役です。
3つ目は「更新修繕-Ⅰ大宮工場昭和30年」のプレート。
室内等の蛍光灯化などの修繕がこの頃行われるようになっていた模様です。
妻面検査表記は「60-9大宮工」となっています。廃車後に保存用に整備した時のもののようです。
所属表記は「水ミト」なので運用終了時点では水戸所属の車両です。常磐線や水郡線で走っていたのですかね~…
ナンバー。
電気暖房搭載のため2000番台に改番されています。
台車は、乗り心地の改善を図ったウィングばね式のTR40を履きます。
写真にはありませんが車軸には発電機が装備され車内電灯などの電機を賄います。
床下。
ブレーキシリンダー・水タンク・蓄電池箱などで床下は賑やかです。
連結器は密着自動連結器を装備。
車内も公開されているので中に入ってみませう。
手動式のドアに狭いデッキ…時代を感じますなぁ。
客室内へ…
車内はオールボックスシート・青いモケット・冷房はなし・弧を描く天井・扇風機…古き良き昭和が蘇ります(古き良き昭和を体感していないのだからこんな事が言えるのだ)。
そして何より床は板張り!!!
江ノ電305編成などでまだ見られるものの、現役車では非常に貴重な存在となっています。
座席。モケットは青色となっています。窓下には灰皿があったようですが撤去されています。
シートピッチは少し狭く現代人の体格には合わないかもしれません。
座席下には電気のヒーターと、窓下には蒸気暖房のヒーターがあります。
東北・北陸地区では電気暖房化が進みましたが、九州など電気暖房未導入地区への転出も考慮し蒸気暖房設備も存置しているのが特徴です。
窓の日よけはブラインドが設置されています。
もっと古い車種だと鎧戸とかもありますね。
壁面には扇風機のスイッチと服掛けがあります。扇風機のスイッチは今でも相鉄で現役ですね。このタイプの服掛けは昔ジャンク市で買った同じ型の物が自宅にありコートがかかっています。
網棚受けも装飾が施された凝った物です。波模様が美しいですね。
冷房装備が当たり前で無かった時代の主力、扇風機。
これも近年電車内で見かける機会が減りました。カバー中央部には「JNR」の文字が光ります。
まぁこれが出た頃は今ほど猛暑酷暑で無かったのかもしれませんが…昨今の猛暑酷暑は本当に毛嫌いするレベルですなぁ。
室内灯は蛍光灯ですが、直線の細長い物ではなく家の和室などにありそうな丸形です。
白熱灯時代の名残なのですかね…
出入台と客室を仕切るデッキ扉
特急車以外では、ラッシュ時に不適なため撤去または車両そのものの淘汰により殆ど見られなくなっています。
デッキ扉の横にはトイレ使用中ランプがあります。使用中には点灯するとの事。
現代の新型車両にも同じような設備がありますね。
デッキ扉を出ると洗面所とトイレがあります。中に入る事は出来ませんが透明なガラス戸となっており中の様子を観察する事が出来ます。タイル敷きの床がお洒落ですね。
一方トイレの方はドアが閉じられていました。
コレが走ってた時代に生きて無かったから言える事かもしれませんが、一度こういう客車に乗っかってのんびり日本全語句をのんびり旅してみたかったものです。
最近のローカル線は窓も開かない列車が多いので中々走っている土地の空気を感じる事もやりづらくなっています…
思いのほか長くなったので次回に続きます