こんばんは
久々にリアルタイムな話題をお送りしたいと思います。

11/30開始予定の相鉄・JR直通もいよいよ残すところあと1カ月半余りとなり、直通車両同士の乗り入れもさかんに行われるなどスタートが近い事を強く感じます。一方で、1975年の頂上以降44年に渡って相鉄を支えてきた7000系電車は直通開始を待たずに2019年10月を持って退役する事になりました。

新たなスタートを切る車両と、思いを次の時代へ託し引退して行く車両の2者を並べた「11月30日相鉄・JR相互直通へ!7000系・12000系撮影会in相模大塚」が10/14日の鉄道の日に開催となりました。
空前の勢力と言われた台風19号が前々日に襲来し各地に大きな爪痕を残したため開催が危ぶまれましたが何とか開催にこぎつけたようでした。ですが当初の予報と異なり雨模様…やはり名鉄に現を抜かしているせいか相鉄の神様は容易には微笑んでくれないようです。

IMG_6504


悪天候・断続的な体調不良・そして趣味活動(主に1/1スケールに対して)の停滞などにより必ず行く!と仕事を組み換えたりしつつも何となく気乗りしない状態で相模大塚に降り立ちます。既に小雨が降っていました。
台風のせいで3連休中2/3がほぼ潰された形となりイベントも軒並み中止となっていたのでいつもより人数が多く感じましたが気のせいでしたでしょうか。

IMG_6505


台風一過の秋晴れと高い気温だった前日とは打って変わって、肌寒い程の気温と冷たい雨。半袖で来た自身を全力で呪いたい気分でしたがこう気温の乱高下が激しいと衣替えも間に合いません。空前の勢力の台風や気温の乱高下などといい地球温暖化によるかどうか不明ですが異常気象化は着実に進んでいるような気もします。
そんな冷たい雨の中を線路沿いに連なる待機列に並びます。2-30分程度で入れました。

IMG_6528

この日の主役は、引退する7000系とJRへの乗り入れを開始する12000系。
この2者が並べて展示されていました。



IMG_6511


隣同士で並べられているのではなく1線開けられているので、ツーショットのみならず様々な撮り方が出来るようになっています。

IMG_6515


まずは10月を持って引退の7000系。編成両数や種別幕やパンタグラフは変わりましたが、それ以外はほぼ登場時のスタイルを保っているいわばタイムカプセルのような電車でした。

IMG_6530


1960-70年代の利用客の急増期に作られた車両らしく、飾り気のない、とりあえず付けておけば電車として成り立つものが最小限取り付けられただけの素朴なデザインです。

IMG_6533


前面も近年の車両のように丸味を帯びたりはしておらず完全な長方形です。この電車の外観で丸味を帯びたものを探すのが難しいくらいには随所カクカクしています。ドア窓が丸味を帯びた形状をもつ数少ないものです。

IMG_6531


隣の12000系と比べると一目瞭然。同じ会社の電車ある事はもとより同じ時代を走った電車かすら疑ってしまいますね。40年の間に鉄道車両は「ただ人を運ぶもの」から「人を運ぶのみならず、会社の広告塔としての位置付け」へと認識が変わりつつある事が伺えます。

IMG_6554


一時の相鉄を象徴する「先頭車>+中間車」の連結。先頭車同士が顔を突き合わせて連結するシーンは他社でも拝めますが、先頭車の顔が中間車に向かって連結しているシーンは関東大手私鉄においては相鉄と京成のみでした。需要に柔軟に対応するため先頭車を多く作った上で容赦なく中間にぶち込み、適宜組み替えて自由自在の編成組成を実現しましたが、近年の固定編成化により徐々に減少し、この7710Fを最後に相鉄からは姿を消すこととなります。かつては先頭>中間<先頭と先頭車の顔で中間車をサンドする珍奇な編成も存在しましたね。
そういった面でも、7000系の引退は旧来の相鉄の終焉という大きな区切りとなりそうです。

IMG_6559IMG_6740
相鉄特有の外付け式ディスクブレーキを持つ台車。M車用(左)がKH59B1・T車用(右)がKH72A1と形態が大きく異なります。
KH59系列は6000系より発祥の一段べローズ空気ばね台車で、以降新6000系・7000系・新7000系と採用されてきた台車です。KH72系列は6000系サハ6625で試用された後に新6000系より本格採用された上枕式の軽快なスタイルが特徴です。どちらも非常に長く使われてきたものですが7000系引退後は新7000系7715Fが旅客車最後の採用例となりますが、そちらも先は長くない事でしょう。なお7000系は電制・回生制動何れも搭載せず空制のみ搭載のため、減速時にはこのディスクブレーキが全て製動力を担います。
いずみ野線での高速走行時にはフワフワしながらも重みのある上下動が時に眠気を誘ったりしました。

IMG_6562


近隣の小田急や東急がチョッパ制御を採用した1970年代に至っても相鉄は旧来の抵抗制御を採用し続けており、M1車山側側面には抵抗器がずらりと並びます。機器は極力従来車と統一し習熟やメンテが必須な新機軸はあまり採用せず、逆に車体の方を保守が少なくて済み軽量で省エネ効果のあるアルミボディとし長期的なコスト削減に繋げるという他に余り類を見ない方策が特徴です。
回生ブレーキも割と熟成してから採用した反面、VVVFインバータ制御の採用はかなり速かったですね。

IMG_6553


M2車には、ブレーキやドア開閉時の圧縮空気を製造する電動空気圧縮機が搭載されます。6000系最終増備車で試用され、その後新6000系・2100系そして7000系(10次車まで)で採用されたHB-2000形です。約4両分の空気を賄える構造で、相鉄では8連で2台・10連で3台搭載します。
「ドドドドドドドドドドド…」と独特の音と振動を伴い、電車が「機械」である事をより実感する装置ですが、相鉄においてはこの7710Fが最後となります。

IMG_6713


当時の最新型が戦前設計の旧式パンタグラフを搭載していたり、1編成に2形態のパンタグラフを搭載したりと、パンタグラフを部品扱いとし固定せず様々な編成で使い回していた相鉄。最古の編成に新型のシングルアームパンタグラフが載っている姿はやはり相鉄らしい光景です。

IMG_6589IMG_6681
「急行は海老名方面、各停はいずみ野線」と単純で判り易かった運行形態だった頃の名残である種別だけの側面表示。今度のダイヤ改正では通勤特急やら通勤急行やらが登場する事で益々複雑化する事に。7000系の通勤特急とか通勤急行表示は拝んでみたかったですね。
英字表記の無い感じ2文字のみの非常にシンプルな表示も実用主義の外観によく似合っています。近年は英字表記やら次の停車駅やらがギチギチに詰まっててなんて書いてあるのかパッと見判らない事もありますね。

IMG_6677


横浜方会場では7000系に取り付けられたヘッドマークの展示・掲出を行っていました。
7000系のプラレール発売に伴い2012年夏に掲出された「プラレール発売記念号」のヘッドマーク。プラレールや鉄コレ発売でヘッドマークをわざわざ作って掲出しちゃう辺り遊び心を感じで面白いものです。
そして、11000系や20000系では無くこの7000系プラレールを買ったチビッ子は将来私鉄沼にズボっと行って大物になりますぞ・・・(かどうかは不明)。

IMG_6657


プラレールHMを付けた7000系。HMは7707Fのものです。
運番は最終運行の19と2019年の19をかけていたようです。

IMG_6672


途中で「急行海老名」表示に変わりました。

IMG_6568IMG_6645
続いては、まだ記憶に新しいいずみ野線開業40周年ヘッドマーク。あれから3年ですか早いものです。
あの時は名古屋遠征から帰ってすぐのネイビーブルーデビュー+いずみ野線40周年ヘッドマークでてんやわんやだった記憶…後で昔の記事を掘り返してみます。

IMG_6722


いずみ野線40周年HM(7712FVer)を装着。

IMG_6577


そして7000系引退に際して製作された「7000系Last Run」のヘッドマーク。最上部の相鉄マークが近年のロゴではなく昔の社紋なのがGood。
折からの強い雨とも物凄い人垣で接近すらままならず装着した全体図は撮れず。最近人混みで気分を悪くする事が時々あるのでこういったイベントにはもう精神的体力的に向いていないのかもしれません。歳です(まだ20代じゃんとか言わないで)。

IMG_6735

ヘッドマーク類は途中で外されスッピンに。
コレもこれでよいですが実質7000系のさよならイベントなので、欲を言わせていただくと最後までさよならヘッドマークは付けていて欲しかった…

IMG_6649


仕方ないので外されて傍らに展示されていたヘッドマークをコレでもかという位に撮っておきませう。
5000系の時とは異なりコレを装着して営業運転に入る事はありませんでした。まぁ10連になるだけであの混雑ですから…

IMG_6746


海老名方に戻り急行海老名表示を撮影。やはりこの相鉄顔と言ったら急行ですね。

次回はもう一人の主役12000系も主軸にお送りします。

お土産

IMG_6788


置き場と管理能力が無いのであまりグッズは買わない管理人ですが、入口で配ってたクリアファイルと、12000系と7000系が印刷されたポストカードは頂いてきました。