こんばんは

毎週土曜夜8時恒例の保有車両紹介です(元ネタはやはりアレである)。

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先週に引き続きましてマイクロエースの名鉄5500系。
本日は高運・スカーレット編成をお送りしませう。

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(解説は先週からの続き)
7000系パノラマカー登場後も冷房付という利点を生かしそれらと共に優等運用で活躍することとなります。車体塗装はマルーン+ライトピンクのツートンからストロークリーム+赤帯・スカーレット+白帯と変遷した後、最終的にはスカーレット1色に落ちついています。

1970-80年代に特別整備を受け、非冷房の5000・5200系全廃後も長らく活躍を続けることとなりますが、1990年代以降優等列車の主力は3ドアロングシートながら最高時速120㎞/h走行が可能なVVVF車へと移り行くこととなり、5500系はローカル輸送へと転じることとなります。

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それでも7000系「パノラマカー」に廃車が発生した後も全30両が現役であった5500系でしたが、2000年9月の東海豪雨で新川検車区に留置してあった4連1本が水没し廃車となったのを皮切りに、2001年の竹鼻線末端部廃止・2002年の小牧線の地下鉄乗り入れ開始などにより順次廃車が進むこととなり、空港線開業に伴うダイヤ改正により2005年1月末で全車が運用を離脱し、45年にわたる活躍を終えました。
最後まで残った2連3本はそれぞれ
5513F…ストロークリーム+赤帯(1960-70年代)・5515F…スカーレット+白帯(1970年代)
5517F…マルーン+ライトピンクのツートン(登場時)
と往年のカラーにリバイバルされ、有終の美を飾りました。

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・模型について
模型はマイクロエース製品で、2015年発売のものです。同時期に再末期の復活塗装も2+2+2の編成で発売されました。
5500系のうち5509Fは1964年に新川工場の火災に巻き込まれ、そのうちモ5509は車体を焼損した事から車体が代替新造されましたが、他車とは異なり高運転台構造となっているのが大きな特徴です。しかし3800系などとは異なり、他車に高運化改造は波及せずこの1両のみの珍形態となっているのが特徴で、踏切事故で破損し復旧時に高運化された5200系モ5202と共にSR車の中でも異色の存在として注目を集めました。

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…という構造ゆえに編成前後で運転台高さが異なるという異色ずくめの編成というマイクロエースが好きそうな編成ですが案の定製品化されていました。

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購入は2017年12月で、名古屋にて入手しました。名古屋で買った名鉄としては当時唯一の存在でした。
元ケースは無く3300系家康公400年祭ラッピング車のケースに入っててお手頃価格でした。

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灯火類は退化したのか知りませんが真っ黄っ黄のLEDです。
特別整備後・電連付・無線アンテナ装備なのでノーマル編成と時代設定は変わらない模様です。

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直後に年末運転会を控えていたので急ピッチで整備を進めました。室内灯は余っていたやつ(ノーマル編成と同じ)を取り付けています。5509の行先は当初「急行豊橋」を表示。

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5510側は「急行新岐阜」に。TNカプラーの調達が間に合わず当初は5509を中間封じ込めにした8連を組むというもったいない使い方でした。

それでは編成細見

1モ5510

モ5510
岐阜・弥冨方制御電動車。主制御器・主抵抗器・パンタグラフを搭載。
この車両が動力車となっています。クーラーは7台搭載です。

2モ5559

モ5559
モ5510とユニットを組む中間電動車。MG・CPを搭載。クーラーは8台搭載です。
高運車である事以外は中間車のクーラーの数の違いなど5507Fと同じ仕様となっています。

3モ5560

モ5560
モ5509とユニットを組む中間電動車。主制御器・主抵抗器・パンタグラフを搭載。
クーラー8台搭載の2次車です。

4モ5509

モ5509
モ5560とユニットを組む豊橋・河和方制御電動車。MG・CPを搭載。
2次車製造よりも後に車体新造により復旧された車両ですがクーラーは元の7台のままです。

5511+5509

2011年発売のノーマル編成との並び。こうしてみると高運化でかなり印象が変わっています。
窓ガラスの高さの違いがよくわかります。

5507+5509

同じメーカーの同じ鉄道の車両ですが色味が若干異なります(右:高運・左:ノーマル)。
ノーマルの方が少し濃いめの赤といった感じです。


・お手入れ

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お手入れ内容は5500系ノーマル編成とほぼ同じで、前頭部カプラーの電連付き密自連TN化→電連撤去・室内灯整備などを施工しています。加えてヘッドライトが黄色LEDだったので電球色LEDに換装していますが副灯は元々プリズムに色挿しがされているせいかあまり明るく光りません。

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行先表示は当初適当に選択したものを貼り付けましたが、リトルジャパンモデルスのステッカーと名鉄時刻表1984年版を入手したあたりでより本格的な物に変更しています。
岐阜方は「急行三柿野」に。現在名鉄名古屋から各務原線への直通は殆どありませんが、かつては犬山経由新岐阜行と三柿野行のそれぞれ急行が時間1本ずつ記載されています。

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豊橋方は「急行美合」に。
現在の豊川稲荷行急行はかつては美合折り返しとなっており、豊川線直通列車は殆ど設定されていなかったようです。現在と同じく時間2本設定されていた模様で一宮止まりではなく岐阜まで直通していました。

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室内灯入りなので乗客も乗っています。


・ギャラリー

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高運車5509は豊橋方であり、岐阜方を先頭に走らせることの多い当社では先頭に出る機会が必然的に少なくなります。動力車の調子が今一つなので、5507Fと4+4の重連を組んで走らせることが多々あります。

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堀田で高速新岐阜行の通過を待つ急行三柿野行(待避線の位置関係がおかしいとか言わないであげて)

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同じ5500系の高速と接続する急行三柿野行。

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新世代SR車5700系との並び。
実は運転台高さは5500系高運車とほぼ変わらない(ように見えます)が5700系は展望に配慮し窓を拡大したのでより開放的に見えます。

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事故復旧やら編成組み換えで珍形態を持つ編成の多い名鉄、モ5509と対になる岐阜方の高運車モ5202の製品化にも期待したいところです。もしくは自作して見たりしませうか…?

最期までご覧いただきありがとうございました。