毎週土曜夜8時恒例の保有車両紹介です。
名鉄は暫くお休みとして、今回は懐かしのコチラをご紹介。
本日はTOMIX 国鉄113-2000系近郊電車(湘南色)をお送りします。
1950年代より東海道線東京口の普通列車で運用されていた80系及び153系は優等列車用の2扉デッキ付きクロスシート車でありラッシュ時の運用に難があったため、1962年より3ドア・セミクロスシートを採用した111系近郊型電車が投入されていましたが、新開発された120kwのMT54型主電動機を搭載したグループが113系として1963年より製造されます。
基本番台・寒冷地向けの700番台・総武快速線地下区間乗り入れ対応の1000・1500番台・0番台の改良型で暖地向けの2000番台と直流電化・平坦路線の多くに合計2977両が製造され、JR化に前後してこれらを種車に各種改造が施されたり、他形式から編入があったりなどで非常に豊富なバリエーションとなります。
1990年代以降、JR化後に製造された新形式の投入によって廃車が進行し、JR東日本・JR東海・JR四国ではすでに運用を終了し、現在ではJR西日本に所属する延命工事施工車を中心に活躍を続けています。
東海道線に配置された2000番台は地上線・暖地向けの区分で1978年より製造されたシートピッチ拡大グループです。当初は中京・関西地区に配置され、追って東海道線東京口を担当する国府津電車区にも配置されます。基本編成11両に付属編成4両の最大15両編成を組み、浜松までの非常に広範囲で運用されました。80系時代からの伝統としてグリーン車を2両組み込む形態は変わっておらず、113系のオリジナルのサロ111をはじめ急行用153系・165系、更には特急型181系・485系からの編入改造車など非常にバラエティに富んだ車種が特徴でした。1978年より標準型グリーン車としてサロ110-1200が製造され、更に民営化後には定員増を図り2階建・ステンレス構造となったサロ124.125が投入され、ユニークな編入改造グリーン車は一掃されることとなります。
民営化後も長く運行されましたが、2004年より東北・高崎線に続いて東海道線にもE231系近郊型の投入が始まり、2006年3月をもって東海道線東京口からは引退。80系以来半世紀にわたって活躍した「湘南電車」は東京駅から姿を消す事となりました。
製品は2015年1月に発売されたTOMIX製品です。古くから発売されている113系ですがこの時よりセット構成を見直してリニューアルとなりました。用意されたのは
・基本セットA(5両セット)
・基本セットB(4両セット)
・2両増結セット
・サハ111-2000
・サロ124/125
で、基本A×2+2両増結×2+サハ111-2000で平屋グリーン車2両組込の往年の東海道線東京口の15両を組むことが可能です。お好みに合わせて適宜2階建て車のサロ124/125を足す形になります。
なお基本セットBは片方の先頭車(クハ111-2100)のトイレが省略された中京・関西地区配置車なので東京口を再現する際には使いません。
ブックケース2つ+クリアケース2つ+増結用紙箱2つと膨大な量となるので、他社の12両用ウレタンを用いて基本編成を収納します。付属編成は余っていたGMの20M用4両ケースに収納しました。
基本的な部分はあまり変わらないものの、灯火類が電球色LED搭載基盤に刷新されておりヘッドライトは電球色にきれいに光りますが前面種別表示まで電球色なのはどうにかしたいところです。
全体的に出来のよい製品なので
・ナンバーインレタ貼り収録されているのを適当に拾って貼付けた)
・側面行先表示(ペンギンモデル製ステッカー)貼付け
・ドアステッカー貼付
・ライト基盤は麦球装着のを別途用意し白色LEDに換装。ヘッドライトはプリズムに着色で電球色を再現※取り外した電球色LED付基盤は別用途に転用。
を実施しています。行先表示が白色・ヘッドライトが電球色に光る実車同様の姿となっています。
行先表示は、海側を「快速アクティー 熱海」行に、山側を「東京」行にそれぞれ設定。
ドアステッカーを貼ると車両がより生き生きして見えます。
戸袋窓の広告ステッカーと言うのも入手していますのでいずれ貼っていきたいところです。
グリーン車には室内灯を装備。
編成細見
1号車:クハ111-2074
東海道線神戸方制御車。CPを搭載。
トイレを装備。
2号車:モハ112-2064
パンタグラフ・MG・CPを搭載する中間電動車。
3号車:モハ113-2064
主抵抗器・主制御器を搭載する中間電動車。
2階建てグリーン車。業務用室を設置。
5号車:サロ110-1261
平屋グリーン車。トイレを設置。
6号車:モハ112-2094
パンタグラフ・MG・CPを搭載する中間電動車。動力車としています。
7号車:モハ113-2094
主抵抗器・主制御器を搭載する中間電動車。
8号車:サハ111-2001
付随車。
9号車:モハ112-2096
パンタグラフ・MG・CPを搭載する中間電動車。
10号車:モハ113-2096
主抵抗器・主制御器を搭載する中間電動車。
11号車:クハ111-2151
東海道線東京方制御車。CPを搭載。
2146以降はトイレを装備車で、主に関東地区に配置されました。
なお4号車のサロ124はお好みでサロ110-1262に差し替えが可能で、オール湘南色の15両編成も楽しむことが出来ます。
以下は付属編成
12号車:クハ111-2043
東海道線神戸方制御車。CPを搭載。
トイレを装備。
13号車:モハ112-2097
パンタグラフ・MG・CPを搭載する中間電動車。動力車としています。
14号車:モハ113-2097
主抵抗器・主制御器を搭載する中間電動車。
15号車:クハ111-2152
東海道線東京方制御車。CPを搭載。
ナンバーは製品に収録されているものを適当に使用した(インレタチャレンジ初期のため)ので特に特定の編成を再現してはいません。
台車は、電動車がDT21(1枚目)・付随車がTR62(2枚目)コイルバネ台車と当時の近郊型電車の標準装備です。
グリーン車のみはTR69型空気ばね台車と1ランク上のものが奢られています。
1号車の前面種別表示は「快速アクティー」に設定。
快速アクティーと言えばかつては215系が使われたり戸塚駅を飛ばしたりと東海道線快速の花形というイメージでしたが、停車駅の増加や車両共通運用化などで普通列車とほとんど変わらぬ姿となり少々寂しいですね。
12号車は「普通」表示。
11・15号車(どちらも東京寄り)は「普通」表示。
快速アクティー以外は平日夜の通勤快速程度と、113系時代の東海道線は比較的シンプルな運行形態でした。
平屋グリーン車サロ110-1200
211系までは平屋グリーン車も製造されましたが211系以降の普通列車グリーン車は全て2階建て構造となっています。利用の増加により定員増加を図ったとされていますがなんとなく詰め込まれている感じがするのは自分だけでしょうか。なので最近は専ら車端部に乗っています。
末期の211系グリーン車に乗ったことがありますが天井が高くて非常にゆったりできました。
2階建てグリーン車サロ124。
特急車や急行型からの編入車等従来在籍した雑多なグリーン車を置き換える為に
8年より製造された車両で、同時期に製造された211系のグリーン車同様ステンレス車・2階建て構造となっているのが大きな特徴です。
業務用室設置のサロ124が29両、トイレ設置のサロ125が5両の合計34両が製造され、東海道線の他に横須賀線に投入されましたが後年東海道線に集約され、113系全廃後は211系に組み込まれ2014年まで運用されました。211転用後についてはコチラ。
サロ124を含むグリーン車には室内灯を搭載し乗客を乗せています。
窓が大きいので効果的です。
サロ124/125は同時期に製造されていた211系をベースとしているので、台車も同様のボルスタレス台車TR235Gを履きます。
手持ちの211系※1000番台に挟んでみましたがまぁ違和感はありません。本来の住処だった113系に組み込まれている方がかえって目立ちます。実際に113系引退後は改造され211系に全車とも組み込まれました。
ツートンカラーの中で1両だけ銀色の2階建て車が混じっており、現役当時から異彩を放っていました。
ギャラリー
2階建て車を4号車に連結した往年の東海道線での姿。並走する相鉄線車内から眺めていたのをうっすらと覚えています。
幌を装備した11号車を最後尾に走る普通列車。E231系置換後は1両減って10両編成となったためか何となく不評である模様です。
ですので増結4両を連結し15両フル編成にしませう。
やはり15両フル編成にすると迫力が違います。
確実に乗った事はありますが15年以上も前の話なのでぼんやりとしか覚えていません…昔に戻ってじっくり観察してみたいところですね。
小田原以西の海沿いを走る区間はトンネルが多く難工事の痕を伺うことができます。
4号車をサロ111-1200番台に付け替えてオール湘南色の15連に。
東海道線では見た記憶が無く、親戚がいる宇都宮線で115系の長編成を見た記憶がおぼろげにあるのみです。
国鉄時代の平屋グリーン車の記憶を伝えるものももう185系程となってしまいさみしいですね。
天井が高くて開放感があるのでグリーン車の平屋部分は好きです。
コンパクトな4連で走行する113系。スカ色編成をつなげば晩年の房総地区っぽくなります。
4連側にはJR東海保有車が充当されたこともあったようで、スカートがグレーであったのが識別点です。
付属編成側を先頭に15連で上京する113系。
大人気!(かどうかは不明)の並びシリーズ。先ずは既に東海道線のヌシとなってる185系。湘南ブロックカラーなので時代に丁度良く合います。185系も間もなく40年目ですが東海道線東京口における113系の活躍期間とほぼ同じである事に驚きですね。
かつては急行「東海」などでの共演もあったであろう165系との並び。
プラレールの「東海型急行電車」、塗り分けパターンが113系とは違いますが昔はずっと113系だと思っていました。
E217系と対面並びで戸塚駅風味。
E217の方も旧塗装なので113系とよく合います。
定番ともいえる211系との並び…ですがこれはニセモノ。211系は東北高崎線用の1000番台です。もう過去のものと言う認識なのか東海道仕様の211系は中々再生産や新発売となりませんね。
上野東京ラインが3ドア車で開業していたらこのような並びも見られたかもしれませんが、湘南新宿ライン開業当初は211系や115系も戦列に加わり東海道線迄乗入れてきていたそうです。
現在の東海道線の主力、E231系との並び。
113系を貸しレに時々持って行きますが、昔だと東海道線だーと一発で分かったものですが今はチビッ子連れの親御さんが「何だろうねアレ」と仰ることも結構あるので、このツートンカラーの東海道線が走った時代も遠ざかった事を実感します。
特急「東海」や快速「ムーンライトながら」で乗り入れてきていた373系とも、以前はJR東日本の車両が沼津以西まで乗り入れていたこともあってよく並んだことでしょう。
自分がチンタラ歳を重ねている間に湘南色は横浜→高崎→新潟or長野とどんどん遠ざかっていきます。近年各地でリバイバルカラーとして湘南色が再現されていますが、それらも間もなく引退を迎える事が予想されるので、国鉄時代から続くツートンカラーも間もなく終焉を迎える事でしょう。
実物が消えてしまうのは仕方ない物もあるので、思い出の電車は模型でいつまでも手元に残しておくこととしませう。
最後までご覧いただきありがとうございました。