こんばんは。
本日は過去記事の再編と行きます。2014年7月23日ですってもう5年も前ですよ奥さん…
これ以降機関車の爆増・充実期に入って行きました。

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今宵はKATO EF62(前期型)をお送りします。

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1963年の信越本線横川~軽井沢間の碓氷峠、所謂「ヨコカル」区間がアプト式から粘着運転式に変わるのに際し同区間を通過する客貨列車牽引用に登場しました。同時期に登場したヨコカル専用のEF63形との協調運転を可能としています。碓氷峠通過用の重装備を搭載しますが、先述の通り普通の幹線である信越本線での運用が基本となるため、3軸台車の採用や、屋根部分へのFRP多用など軽量化に重点を置いているのが特徴です。またヨコカル区間では必然的にEF63との重連となる事から貫通式前面が新系列電機で初採用され、後年のEF64以降スタイルを変えつつ採用が続きました。

54両が製造され、碓氷峠区間を含む信越本線のスピードアップと輸送力増強に大きく貢献しましたが、本系列以降は碓氷峠ほどの特殊装備を必要としない山岳路線には構造をより簡素化したEF64が開発・投入される事となります。当初の予定通り碓氷峠区間を含む信越本線の客・貨物列車の牽引に使用されましたが、粘着運転に切り替えてもなお碓氷峠区間は重量制限が存在するなど相変わらずのボトルネックであり、それらは中央本線や上越線経由に変更されて必然的にEF62の運用も減少する事となりました。

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国鉄末期に至り、東海道・山陽線の荷物列車牽引に使用されていたEF58の老朽化が深刻となり、代替車が求められていました。当時大量余剰が発生していた交流機EF70が候補として選ばれましたが改造コストが多大であり、暖房用電源を搭載し直流機なのでそのまま転用出来、余剰となっていたEF62に白羽の矢が立って1984年より約半数に当たる26両が峠を去って荷物列車運用に転用されました。しかし高速性能重視のEF58を山岳路線用の牽引力重視の本形式で代替するというあまりにも不向きな運用により不具合が多発したと言われます。

荷物列車転用から3年足らず後の1986年の国鉄荷物輸送廃止により故郷に戻る事無く全車廃車となり、信越本線に残存したグループも貨物列車の廃止や客車列車の電車化等によりJR化に前後して廃車が進行し、1997年のヨコカル廃止時には僅か3両のみとなり、再末期には当時数多く存在した客車ジョイフルトレインと共にヨコカル区間、そしてEF62の最後の花道を彩りました。

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「峠のシェルパ」EF63や今なお現役のEF64の陰に隠れた感じがあるEF62ですが、EF63と共に信越本線の発展を見守り、最後は碓氷峠ブームを盛り立てた存在。こうして今なお語り継がれ模型として製品化されているので人気は未だ衰えない事をうかがわせます。

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KATO製品で2011年6月導入です。C55と同時購入でした。当時機関車はEF66・EF58-61の2形式だけで、客車はロイヤルに牽いてもらえばいいですが、流石に貨物を引かせるのは変なので一念発起して購入しました。10系寝台車がいたので夜行急行牽いても似合う機関車がよかったので62になったわけです。当時青いゴハチはあまり見かけ無かった記憶があります。


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長らくTOMIXの独壇場だった碓氷峠電機シリーズに最新技術を惜しみなく投入してきたKATO製品、ヘッドライトも電球色(を再現した白色+着色プリズムによる電球色に近い色)と出来は上々です。ウチのKATO機初の新仕様となります。


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側面はEF60のような大窓から、山岳路線向けに強力な発電ブレーキを搭載するため側面に切られた巨大なルーバーが特徴です。窓は上部に小さい物がちょこちょこ並ぶのみです。


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軽量化のため採用された、EF62の最大の特徴である3軸台車。当時の新型電機唯一のC-C車軸配置(EF63など多くはB-B-B配置)としています。EF58などの旧形電機では標準装備でしたがED60以降の新型電機以降はこのEF62が唯一の採用例となります。
 

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KATOの新仕様電機なので常点灯は非対応です。光ってもこの程度。



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しかしこの系列の運用時代は日中のライト点灯は義務化されていなかったようなのでさほど問題はないでしょう。しかし折角ライトが点灯するのだからつけて撮った方が写真映えするもの…
なので常点灯化しました。

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ナンバーは碓氷峠残留のまま廃車となった7号機から、荷物列車に転用された20号機に変更。それに前後して荷物列車牽引仕様がKATOから発売されて少々悔しい思いをしております。

・ギャラリー
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ウチの碓氷峠ラインナップは少なめなので、専ら荷物車などを牽いています。

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10系寝台車を連結した「妙高」風味。

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12系客車を牽引。碓氷峠末期は勿論、荷物列車転用組も間合い運用で牽引に当たった事があったようです。ジョイフルトレインを牽引させても面白そうですね。碓氷峠での共演相手EF63も気になりますが単価が高いので躊躇している所です。


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末期は信越本線北部の貨物列車牽引にも用いられていたとの事なので、石油タンク車2両を繋いでそれっぽく再現。


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F級の大型機関車が2-3両の貨車を牽いて走る光景はどうもパワーを持て余している感が凄いですが、模型的にはかわいらしくてよいものです。


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一大勢力となった「上野シリーズ」ですが信越方面の列車は何故か増えず、結局EF62も持て余して荷物列車牽引と言う実車と同じような運用となっています。

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機関車次位に現金輸送車マニ30を連結した編成。


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EF60との並び。EF62以降、それまでの新系列機関車のスタイルが大きく変わる事となります。

晩年は同じ高崎地区を根城にした2系列ですが、EF62は特殊装備が祟ってか碓氷峠廃止後は早々に姿を消してしまいました。

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西の荷物列車と北の荷物列車の並び。


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世代交代的な並びとなったEF58とEF62。
高速性能重視のEF58の後継に牽引力重視のEF62がなれるはずもなく不具合を頻発。せっかくやって来た後輩が頼りない様をゴハチはどのような気持ちで見ていたのでしょうか。

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また碓氷峠鉄道文化むらに行ってみたくなりますね。最後に行ったのは2012年春です。
 
最後までご覧いただき、ありがとうございました。