こんばんは
いよいよブログの遺構準備態勢が整ったようです。これを機に溜まってる記事を消化して6月中には移行させたいところであります。

さて本日は(珍しく)イベントの話題をお送りしませう。

2019年5月の月末の土日に、小田急海老名電車区にて「ファミリー鉄道展2019」が開催されました。今回の目玉は何といっても、初代ブルーリボン賞受賞者のロマンスカーSEと、今年のブルーリボン賞に決定したロマンスカーGSEの時代を越えた共演と言う事で、最近人混みを避けているので地元電以外のイベントに参戦してなかった中でしたが久々に気になって出撃する運びとなりました。

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気温30度を軽く越える猛暑日で、関東よりも北海道の方が暑いという異常気象の2日目に参戦。着いては見たものの撮影会場は人・人・人の大混雑で余りの熱気に若干目眩を感じました。
スタッフ氏の注意喚起の声が響く中、入れ替わりで撮影に臨みます。ファミリーと銘打っていますがとても車両の前でのんびり記念撮影など出来ない雰囲気でした。まぁ今回は人気者が揃ったと言う事で大勢の観客が来たわけですが、もうちょい展示方法を見直した方がよろしいのかもしれません…

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すし詰めの中順番待ちをしてようやっと撮影が叶いました。
おぉ~…初代ブルーリボン賞受賞車と最新のブルーリボン賞受賞車がこうして並ぶとは…感動ですねぇ。1957年のSE登場から60余年、小田急ロマンスカーも少しずつSE車の雰囲気を残しつつもだいぶ変わりました。

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戦後、当時の最新技術を結集して開発・製造された3000形SE車。
新宿~小田原間を60分で結ぶと言う目標を掲げ軽量化・高性能化を特に重視し開発され、国鉄東海道線で行われた試験では当時の狭軌世界最高速度である時速145km/hを記録し、小田急のみならず当時の鉄道界に多大な影響を与え、当車で培った技術は電車特急「こだま」から更に新幹線開発に繋がる事になる、日本の高速鉄道のパイオニア的存在であります。

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「電車と言えば四角い箱」が当たり前だった当時において、流線型を用いたスマートなスタイルは未来の電車を思い起こさせた事でしょう。実際現代の眼で見ても非常に斬新なスタイルに見えますね。

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60年を経て誕生したGSEとの顔並び。
高速化を目指して開発されたSE車でしたが、その後の通勤需要の激増に伴い線路容量など地上設備の不足により長らくスピードアップはお預けとなっていましたが、2018年の都心側の複々線化の完成により新宿~小田原間を59分で走破する列車が誕生し、60年以上の時を経て「新宿~小田原間60分」という小田急の長年の悲願が達成されたのでした。

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新宿方2両はSE登場時の外観に復元されていますが、小田原方3両は晩年のSSE仕様のままと1編成で2種類楽しめる面白い構造となっています。塗装が変わるだけで結構イメージが異なるものです。

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そのSSE車。
1963年に登場した展望室付きロマンスカーNSE車に比べると若干見劣りし、丁度乗り入れ先であった御殿場線の電化により対応する特急車両が必要であった事から1968年にSE車に対し編成短縮・前面形状変更等の更新工事を行い誕生したのがSSE(Short Super Express)車です。
登場時は8連4本だったのを5連6本に組換え、合わせて愛称表示器設置に伴う灯火類の移設や電機連結器付密連の設置等の大改造を施されました。
後継車という位置づけのLSE車登場後も長らく「あさぎり」などで活躍を続け、最終的には1992年のRSE車投入に伴い引退するまで、1957年にSE車として登場してから35年に渡り活躍しました。

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先程のSE車とは全く別物に見えますが実は同じ形式なんですよね…と言う暗い印象が変わっています。しかし上部ライトの位置や前面窓などはSE車時代の雰囲気を残しています。
スマートな雰囲気のSE車に比べると若干ゴツくなった感じです。

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愛称表示器。パンツに見えるとか言ってはいけません。
富士山麓の朝霧高原から取られた「あさぎり」の名前も今やどストレートに「ふじさん」となってしまい若干面白みに駆けると思うのは自分だけでしょうか。
かつてディーゼル準急時代は富士山にちなむ「銀嶺」「芙蓉」や御殿場から箱根に至るルートに存在する「長尾」峠など様々な愛称が存在しました。

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SSE車の横顔。
やはりスマートさは幾分喪われておりずんぐりむっくりした感じですね。

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さて、今度は今回のもう一つの主役(脇役?)である70000形GSE(Graceful Super Express)。
LSE車の置換えのために2018年より運行されている最新型ロマンスカーで、「箱根につづく時間(とき)を優雅に走るロマンスカー」をコンセプトに誕生しました。
展望席・オレンジ系の塗装と従来のロマンスカーの伝統を受け継ぎつつも、ボギー構造の採用・全席へのコンセント設置・定員の増加など通勤需要も考慮した「非日常」と「日常」を併せ持つロマンスカーとして開発され、現在は2編成が活躍中です。


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顔。
従来に比べて面長なイメージがあります。馬なんて言ったら座布団全部持って行かれますかね…?

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側面には就役1周年の記念ロゴマークが貼られていました。

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車庫公開時の特権である、台車を至近距離で撮ってみようが今回も発動。
GSEは車体裾が長めなのでホーム上からだと少々撮りにくいので今回は貴重な機会です。
台車はMSE車と同様のNS-101形ボルスタレス台車を履きます。

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さて、昼を過ぎてもSE車側の人混みは相変わらずでした。
少々くたびれた(と言うか熱中症に近い症状が出た)ので一度会場を後にします。

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SE車の対向には、箱根登山線内線用の赤い1000形がいました。行先は「急行・新宿」。前の日は「急行箱根湯本/江ノ島」表示を出してたとか何とか。コレも普段はこっちの方では撮れないのでそこそこ貴重な機会です。

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イベント開催中でも通常業務があるため車両基地の一部は普通に動いています。
留置中の1700形ワイドドア車。新車両5000形の投入により今後が気になるグループです。

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名鉄見たく小田急も一部特別車に目覚めた…的な一枚?
会場となりの留置線ではロマンスカーがピーポーピーポー歌いながら入換を行っておりにわかに活気づいていました。

次回に続きます。